先日は、朝日を浴びる時間が遅くなるほどBMI値が高くなるという実験結果を引用させていただきましたが、夜の就寝時間が遅くなるほどBMI値が高くなる、という実験結果も出ているそうです。
この2つの結果は結局同じことを示唆しており、早寝早起きは三文の徳!だということですね!
※三文って今の貨幣価値ではいくらなんだろう?と調べてみました。100円〜300円とのこと。安い!! 早寝早起きはその1万倍以上の価値があると思うのですが・・・笑。
睡眠とホルモン
先日、睡眠と関係するホルモンとして、メラトニン、成長ホルモン、そして、ブルーライトと関係するインスリン様成長因子(IGF-1)を挙げさせていただきましたが、もう一つ忘れてはならないホルモンがコルチゾールです。
コルチゾールはストレスホルモンとして知られており、ちょっとやっかいなホルモンというイメージがあるかもしれません。
「メラトニンは、全身に夜が来たことを伝えるホルモン。起床の15時間後くらいから分泌が始まり、『そろそろ寝る時間だぞー!』と、全身の細胞に寝る準備を促し、睡眠中は眠りが持続しやすい環境をつくる。一方、コルチゾールは、メラトニンが出始めてから5~6時間後、深夜から朝に向けて分泌量が急増し、全身に『そろそろ起きる時間ですよ』と知らせるホルモン。目覚めやすいよう、血糖値や血圧を上げる」と秋田大学大学院 医学系研究科 精神科学講座の三島和夫教授は説明する。
https://aria.nikkei.com/atcl/cc/nh/100300009/121800009/
朝の光に反応して分泌が調整されるのがメラトニン、そのメラトニンと呼応して分泌されるのがコルチゾール、睡眠直後の深い眠りの時に大量に分泌されるのが成長ホルモンです。
メラトニン
メラトニンが朝、光を浴びてから15時間後くらいに分泌が始まるのは上記のとおりですが、夜の過ごし方によってメラトニンの分泌に狂いが生じてしまいます。
夜になっても強い光を浴び続けると、メラトニンの分泌がストップしてしまうのです。
これが”なかなか眠れない”ということに繋がっていきます。
また、メラトニンは脳の松果体から分泌されるのですが、加齢とともに分泌量が減少します。
そのため、加齢とともに夜の過ごし方がますます重要になってきます。
目が悪いからと室内の照明を明るくしがちですが、照明を見直してみることも必要かもしれません。
古賀教授らは、寝る前にスマホを毎日1時間操作すると睡眠にどんな変化が現れるか、実験したことがある。それによると、寝つきまでの時間は変わらなかったものの、睡眠時間が減って、中途覚醒の回数が増え、翌日の活動性が低下したという。「スマホからのブルーライトをまともに受けることで、松果体でのメラトニン分泌が抑制され、その結果、睡眠の質が低下したと考えられます」(古賀教授)。
https://business.nikkei.com/atcl/skillup/15/111700008/022300019/?P=3
スマホやパソコンの液晶画面を見るのは眠りにつく2時間前まで。
夜のブルーライトは身体の混乱を招きます。
睡眠の準備は朝の目覚めに始まり、気持ちよく眠れるかどうかは夜の過ごし方に大きく左右されるのです。
コルチゾール
コルチゾールは副腎から分泌されるホルモンで、メラトニン分泌の5〜6時間後の早朝に分泌が高まり、交感神経を優位にし、血糖値や血圧を上げることによって身体を目覚めさせていきます。
コルチゾール分泌に関して、面白い話が載っていました。
起床時刻は「どれだけ寝たか」という睡眠量の影響以上にコルチゾールに左右されるという。「コルチゾールが十分にあれば多少睡眠時間が足りなくても目は覚める。逆にコルチゾールが十分にないタイミングで起きるのはとてもつらい」と菅原さん。
https://aria.nikkei.com/atcl/cc/nh/100300009/121800010/?P=3
興味深いことに、コルチゾールは「言葉」によってコントロールできる。「いつもと違う時刻に起きなくてはならない場合も、起きる時刻を3回唱えてから眠るだけで、その時刻に合わせてコルチゾールが分泌され、時間どおりに目覚めることが確認されている」(菅原さん)。
明日は朝早く起きなければいけない、なんて時に目覚ましに頼らずともしっかりと目が覚める、という経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
私もとても不思議だったのです。
いつもより早くに起きなければいけないときほど、正確な時間に目が覚めるんですよね。
しかも、スッキリとした目覚め・・・。
身体とは本当に不思議なものです。
身体に備わっているチカラを最大限に発揮することができたら、本当に思いもかけないことが私たちにはできるのかもしれません。
そして、それは発露しなければならないチカラであり、それは規則正しい生活から生まれてくるものでもあるのだろうと思っています。
成長ホルモン
成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、名前の通り子どもの成長を促進させていくのですが、大人でも細胞を修復したり新陳代謝を促したりと、なくてなならないホルモンです。
ここで問題となってくるのが、”睡眠の質”です。
成長ホルモンは睡眠直後の深い眠りの時に分泌が高まるため、眠りが浅いと分泌がされず、途中で覚醒してしまったりすると、そこで成長ホルモンの分泌が途切れてしまうのです。
前述の通り、眠りの質を左右するのは夜の過ごし方とメラトニンです。
メラトニンの分泌を正常に保ち、気持ちよく眠ることによって成長ホルモンの分泌が促され、身体の修復が促進されていきます。
眠りの質を高める
メラトニンの分泌を正常に保ち、眠りの質を高めるためには、
規則正しく起き、規則正しく眠ること
夜に強い光を浴びないこと
夜寝る前に交感神経を高めるようなことをしないこと
です。すなわち・・・、
夜はパソコンとスマホをひかえて、暗めの照明にする
お風呂は少なくとも寝る1時間前までには入っておいて、火照った身体を落ち着かせる
食事は早い時間にすませて、寝るときには胃に食べ物が残っていないようにする
寝る前に激しい運動はしない
布団の中にスマホを持ち込まない
となります。
規則正しい生活、早寝早起きはいつまでも若々しく元氣に過ごすためには、どうしても避けては通れない道(笑)であるようです!
耳タコの規則正しい生活と早寝早起きを今日から実践してみませんか?
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