「ゆっくり」は、最高の一日を送るための呪文

2021 2/17

以前に、「ゆっくり動くと人生がすべてうまくいく」小林弘幸著より、「ゆっくり」の記事を書かせていただいたことがあります。
伝えきれなかったことを補足しつつ、最高の一日を送るための生活習慣を考えてみたいと思っています。
(まずは以前の記事で、「ゆっくり」がどうして大切なのかを理解してから読んでいただけると、今日の話も分かりやすいと思います。)

無意識のうちに行ってしまっている生活習慣を、意識的に「ゆっくり」行うことによって、自律神経が整う状態を目指していきます。
最終的には、「ゆっくり」が無意識の領域にまで浸透して、ゆっくりな生活習慣が当たり前!の状態にまでなれると良いですね!

目次

最高な朝の過ごし方

毎日どんな朝をお過ごしでしょうか?

ギリギリまで寝て、バタバタとせわしなく出かける。
睡眠時間をとるほうが大切だ!、1分1秒でも寝ていたい!という行動パターンが出来上がっていませんか?

著者いわく、朝の過ごし方が、その日一日のパフォーマンスを決めます。
朝をそのように考えて過ごしたことがあるでしょうか?

朝の過ごし方は本当に重要です。
なぜなら、朝の自律神経の状態は長く持続する傾向があるからです。つまり、朝の過ごし方がその日一日のみなさんの自律神経のバランス、ひいてはパフォーマンスや精神状態をも大きく左右するといっても過言ではないのです。(「ゆっくり動くと人生がすべてうまくいく」小林弘幸著)

①布団からゆっくり起きあがる

目覚めた時、慌てて布団から飛び出すことはやめましょう。飛び起きると、自律神経が乱れる原因となってしまいます。寝たままストレッチ(深呼吸して伸びをする、身体をひねる等)をゆっくり1〜2分して、身体を目覚めモードにしてから起き上がります。

②カーテンを開けて、空を見上げ、朝の光を浴びる

朝の光が大切であると何度か書いてきましたが、それでは片手落ちだったようで、空を見上げながら光を浴びることがとても大切なようです。

見上げることによって氣道が通り・・・、といった身体への好影響だけでなく、朝の空を見上げることは清々しくてとても氣持ち良いですよね。
一日をゆったりと始める時、”晴れ”は理想的なのですが、曇りの日も雨の日も、忘れず空を見上げてください。
晴れも曇りも雨も雪も嵐もカミナリも凍てつく風も、すべて恵みです。
空がどんな空であれ、毎日空を見上げることができる幸せを、朝のひとときに感じてみてください。

早朝は特別な時間帯ですから、その時間帯に感じることを大切にしていけるといいですよね。

③朝一番のお水を飲む

お水を人肌にあたためて(できればレモン水にして)、優雅に飲みます。
朝一番に身体にとりいれるお水は、できるだけ質の良い水をご用意ください。

④ゆったりと身支度を整える

ゆったりと朝食を食べ(朝ごはんを食べる人は)、新聞を読みます(購読していれば)。
丁寧に歯磨きをして身支度を整えたら、ニッコリと鏡の中自分に微笑みかけてからでかけます。

⑤テンポ良く優雅に歩き始める

扉を締めて、さあ出発、という時に朝のゆっくりリズムが乱れがちです。
外に出た瞬間に、一気に慌ただしいテンポになってしまわないように、家の中に誰かが居ようと居まいと、「行ってきます」と声をかけ、丁寧に鍵をかけて心が次の場所へと飛んでいってしまわないように氣をつけます。

慌てて歩き始めるのではなく、このように一呼吸おいて、テンポ良く優雅に歩き始めるのです。


ここまでをゆっくりゆったり過ごすことができれば、自律神経も整い、最高な一日の滑り出しとなります。

そのためにも、30分の余裕を持って起きる!ことを習慣としてください。
朝の「ゆっくり」がその日一日の質を高めてくれます。

最高な昼の過ごし方

昼間に目指すことも、朝と同じ。
「ゆっくり」を意識することで自律神経のバランスを整え、最高のパフォーマンスを維持していきましょう

①美しく歩く

美しい姿で歩く人は、見ている方も氣持ち良いものですが、本人は周りで見ている以上に調子が良いはずです。
美しい姿勢でテンポ良く、を念頭において歩いてみてください。
慌ただしくバタバタと歩くのはNGです。

②調子の悪いときほど「上を向く」

調子の悪い時はうつむきがちですが、そうすると氣道が狭まり、呼吸が浅くなり、ますます自律神経のバランスが崩れて、負の循環から逃れることはできません。
副交感神経の働きが下がると、氣分の落ち込みだけでなく、体調を崩すことに繋がってしまうこともありますから、あえて目線を上げて、背筋を伸ばし、肩の力を抜くことによって、自律神経を整えていきましょう。

私たちの体は本当に繊細で敏感なものです。ですから、ぜひその繊細な体を大切にするために、「イライラしたり、焦ったり、落ち込んだり、調子の悪いときほど上を向く」ということを日常の中で習慣化して、健やかで幸せな人生を手にしていただければと思います。(「ゆっくり動くと人生がすべてうまくいく」小林弘幸著)

心が身体に、身体が心にダイレクトに影響を与えあっています。
ですから、イライラした時や調子の悪い時ほど上を向くことで、心の状態の改善を図ることが、有効なのです。
身体もこころも微妙なバランスを保ち続けることによって、私たちは健康でいられます。
その繊細さと敏感さを「ゆっくり」という動作でサポートしていけるのですから、意識して支えていきましょう。

③人のペースで動かされるのではなく、自分のペースで動く

人のペースで動いていると、身体と心がちぐはぐになって、自律神経の乱れを引き起こします。
自分のペースで動くほうが、結局は仕事のスピードもクオリティも上がると思いますので、自分のペースで動くこと、人に乱されないことを心がけてください。
実際には協働作業で自分のペースを貫くことは無理かもしれませんが、自分のペースを織り込むことによって、随分ストレスは緩和されるのではないかと思っています。

④約束10分前行動で、余裕を持つ

著者は「30分前行動」だそうです。
余裕を持って行動することで生まれる余裕。
待っている時間がもったいないからと、ギリギリにでかける余裕のなさと、30分前行動の心の余裕。
どちらに時間の余裕ができやすいのか?、と考えてみると、ひょっとしたら後者に軍配が上がるのかも?、と思われませんか?
時間とは不思議なものです。。。

⑤1日30分の自分だけの時間

ゆっくり&リズムのある生活が自律神経を整えるうえで大切になってくるのですが、そのリズムをつくり出すのが「自分だけの30分」です。
大切な30分を確保するために、ダラダラと過ごすことをやめ、テンポ良く過ごすようになるといいます。

バタバタもダラダラも自律神経を乱します。
ゆったりとしながらも、無駄なく軽やかに、リズミカルな生活を送るためにも、「自分だけの30分」を大切にしてくださいと著者は勧めています。

⑥お先にどうぞ!と言えば生まれる、心の余裕

お先にどうぞという言葉は、言われた方もうれしいのですが、言った方もうれしいのです。
お先にどうぞと言われて怒る人はいません。
思わず笑顔になるものです。
その笑顔にこちらもうれしくなるのです。

あわてて踏み出す心を引き戻してくれるだけでなく、笑顔のおまけ付きですから、習慣にしない手はありません。
いつでもどこでも「お先にどうぞ」という心の余裕を持つことによって、人間関係もなめらかに動き出します。

⑦ゆっくり食べる

ゆっくりよく噛むこと、が健康への第一歩であることはよくわかっていても、ついつい噛まずに飲み込んでしまっている。
急いでいるわけでもないのに、噛めない・・・、という方も多いのではないでしょうか?
でも、「仕方がないなぁ、癖だから・・・」と話を終わらせてしまってはいけません。

ひとくち30回とか50回とか100回とか言われますが、せめて30回、ゆっくり噛んで優雅に食事することを目指してください。
ひとくちずつ、しっかり味わいながら食べると、今という時に生きることができます。

マインドワンダリングということを一度お伝えしたことがあります。
マインドワンダリングとは、意識が今という時からさまよい出て、過去や未来にフラフラと行ってしまうこと。
ああしておけばよかった、こうしておけばよかった、と考え始めてしまうことがストレスとなり、交感神経が優位となり、コルチゾールというストレスホルモンが分泌され・・・、という循環に陥ってしまうことになるのです。

ゆっくり噛んで味わいながら食べると、マインドワンダリングから解放され、副交感神経優位となり、副交感神経のもとで働く胃腸の動きも活発となり、消化吸収力も上がり、イイコトズクシなのです。

トラブル対処法

しかし、朝が最高でも、昼間にどれだけ自律神経を整えていられたとしても、トラブルは発生するものです。
次は著者オススメのトラブル対処法です。

たとえばある日の朝、「A」という問題が起こった、という電話が突然かかってきて、その後のなりゆきは夕方になるまでわからないとします。
もしこのとき何もしないと、その日は朝から夕方までずっとその「A」のことが氣になって氣になって、仕事が手につかなくなってしまいます。そして、「ああ、嫌だな、どうなるんだろう?」という暗い氣持ちを抱えたまま、その日一日を過ごすことになってしまうのです。

こうした事態を避けるために私自身が実践しているのが、「なにか問題が起こったら、その後に起こりそうなことと、その対応策をすべて紙に書き出す」ということです。
先ほどの例でいえば、電話を切ったあと、まずなんでもいいので紙と筆記具を用意します。そして5分間、机の前に座って、
「Aが起きたことでどんな事態が起きそうか。まず軽いところではBだな。この場合はCという対応で十分だろう。その次に考えられるのがD。これはちょっと厄介だけど、Eでいけばなんとか収まるだろう。最悪のケースはFだな。これが起こってしまった場合は、かなり困るなあ・・・(しばし考える)。でも、そうなったら腹をくくってGという対応をしよう。命をとられるわけじゃない。まあなんとかなるさ」
というふうに、「A」によって起こる事態を自分なりにシミュレーションし、その対応策を紙に書き出していくのです。
人間というのは不思議なもので、そうやって紙にすべて書き出すと、「今はここから先はもう考えてもしょうがないな」と氣持ちを切り替えられるのです。
そうすれば、もう大丈夫。その時点で、自律神経は整い、頭も切り替わり、夕方までの時間、別の仕事に集中できるようになります。(「ゆっくり動くと人生がすべてうまくいく」小林弘幸著)

これは使える!!と思ったので、長々と引用させていただきました。
自律神経を整えつつ危機を脱するための、究極の危機管理です。
何度も何度も嫌なことを思い出してしまうという、先ほどのマインドワンダリングも防ぐことができ、ストレスも減らすことができます。

考えても仕方のないことを考え続けないための秘策です。
トラブルのときこそ重要になってくる自律神経のバランス。

集中して考えたら、「そのとき」までは忘れてしまうことが一番なのです。

最高な夜の過ごし方は、次回に続きます。

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