うま味について考える〜「食品の裏側」①黄金トリオとは?

2021 2/23

皆さま、今日もお元氣ですか?
Yukoです。

だしの利いたお味噌汁は本当に美味しい!ですよね。

でもこのだしに対する感受性が狂ってきています。
それは加工食品の濃厚な味付けのせいです。

砂糖たっぷりの甘味、塩氣の効いた味、油たっぷりの美味しさ・・・。
いい塩梅(あんばい)という言葉を私たち日本人は忘れてしまっているようです。

目次

うま味とは?

うま味とは基本味といわれる5味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)のひとつで、アミノ酸系の「グルタミン酸」、核酸系の「イノシン酸」「グアニル酸」が主なものです。

日本では昆布のグルタミン酸とかつお節や煮干しのイノシン酸、西洋や中国では野菜類のグルタミン酸と肉類のイノシン酸を上手く組み合わせて、料理を美味しく食べてきました。
グアニル酸は干し椎茸に含まれていて、ドライトマトや海苔などにも若干含まれています。

原材料表の『調味料(アミノ酸等)』とは?

うま味のもとであるグルタミンが日本で発見され、化学調味料が作られることになります。

「化学調味料」という呼び名は、かつてはグルタミン酸が石油から化学合成されていたこともあったことから、そう呼ばれていたのですが、今は遺伝子組み換えによってその能力を強化されたグルタミン酸生成菌が、サトウキビからの砂糖の結晶をとった後に残る糖蜜やでんぷんを餌に、せっせとうまみのもとを作ります。生き物が作るのだから、これは「化学」ではない。そういう理由で、業界では「うま味調味料」と呼ぶようになりました。
グルタミン酸ナトリウムは、この遺伝子組み換えされたバクテリアが吐き出したグルタミン酸を精製して、炭酸ソーダで酸・アルカリの中和反応によって作り上げた化学物質です。
シイタケ・鰹節のうま味といわれる核酸系うま味調味料「リボヌクレオチドナトリウム」も同様にして作ります。ただ、同じタイプのものを2つ以上使うと「調味料(アミノ酸等)」の一括表示で済み、列記されることはないので、その名をなかなか目にする機会はありませんが・・・。(「素朴な疑問ー食品の裏側からー」安部司著より引用)

今、市場に出回っている調味料は植物由来です。
だから大丈夫かどうかは個人個人の判断によるのですが、植物から単純に作られたものではなく、遺伝子組み換えバクテリアを用いたあと、複雑な過程を経て作り上げられた物質のようです。

グルタミン酸は「天然」成分です。ところがグルタミン酸の白い結晶をなめてもらうとかすかなうまみと酸味だけで甘い味が感じられない。そこで炭酸ソーダで「グルタミン酸ナトリウム」という自然界には存在しない化合物にします。するとおいしさにあっという間に変わるのです。
念のために記しておくと、昆布の中に含まれているのはグルタミン酸で、グルタミン酸ナトリウムとは異なります。(「なにを食べたらいいの?」安部司著より引用)

ここまではアミノ酸系のグルタミン酸をみてきましたが、もう一つのうま味成分である核酸系の化学調味料も存在するのでしょうか?

答えは、「もちろんです!!」です。
かつおやしいたけのうま味として合成されたイノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、この2つを合わせたリボヌクレオチドナトリウムは、グルタミン酸ナトリウムと合わせて用いると相乗効果でうま味が増します。

『調味料(アミノ酸等)』の害

そのような味に慣れていくにつれ、味覚が麻痺していきます。野菜本来の味や、丁寧にとられた天然のだしの味をおいしいと感じられなくなってしまうのです。カップ麺やスナック菓子、即席だしだけではなく、レトルト食品やデパートの地下の食品売り場で買ってきた食品にも同様な味つけがなされています。
味覚を奪っていくのも、食品添加物の仕業です。(「なにを食べたらいいの?」安部司著より引用)

加工食品を食べ続けると、作られた味で舌が麻痺させられ、自然のやさしいうま味では美味しいと感じなくなってしまいます。
そうなると、もうどうにもこうにも添加物たっぷりの加工食品を食べたくてしょうがなくなっていきます。
加工食品のワナにどんどんハマり、過剰摂取してしまうわけです。

しかし、グルタミン酸(MSG)の害はそれだけではないと言われています。

グルタミン酸は、カテコールアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン)やアセチルコリンなどと同様に神経伝達物質ですが、過剰摂取により神経毒(興奮毒)としても作用すると言われているのです。

神経細胞の損傷や細胞死を引き起こし、うつ、統合失調症、てんかん、パーキンソン病、ADHD、アルツハイマー病などの脳疾患につながるといわれています。
興奮毒を引き起こすため要注意な物質にはグルタミン酸のほかに、以下のものがあるそうです。

・アスパラギン酸
・アスパルテーム
・システイン
・グルタミン など

(詳しくはこちらを参照してください)

グルタミン酸の害に関しては、科学的に証明されたわけではないのですが、経験的に確認されてきている事実があり、どう捉えるかはその人次第です。

また、グルタミン酸は興奮系の神経伝達物質ですから、興奮を抑える抑制系の神経伝達物質であるGABA(γアミノ酪酸)とのバランスが大切です。

たんぱく加水分解物とは?

たんぱく質からアミノ酸を作るには、塩酸で分解するのが一番早くて簡単です。これなら安くて短期間で仕上がります。大豆の粉と塩酸を一緒に炊けばいい。カセイソーダでそれを中和すれば、「アミノ酸液」という液体調味料になります。ー略ー
塩酸で分解された(科学的には加水分解といいます)アミノ酸液を粉末にすれば、多くの加工食品に利用できます。
つまり、その粉末化されたアミノ酸液がたんぱく加水分解物なのです。(「なにを食べたらいいの?」安部司著より引用)

「アミノ酸液」に着色してとろみと甘みをつけたものが、百均でもお目にかかることのできる「しょう油風調味料」であり、その他の安い調味料もこの「アミノ酸液」から作られています。
発酵させていないため、発酵過程で作られるさまざまな微量栄養素も含まれていません。
その上、香りや味をつけるためにたくさんの添加物が加えられていることは、想像に難くないでしょう。

大豆や小麦のグルテンを原料にした植物性たんぱく加水分解物と、魚粉やゼラチンを原料にした動物性たんぱく加水分解物があり、原材料表からではどちらが使われているのかわからないことが多いです。

黄金トリオ+エキス

安部司さんが「黄金トリオ」と呼ぶものは、「塩」「化学調味料」「たんぱく加水分解物」です。
この3つで濃厚なうまみをつくり、そこにさまざまなエキスを足すことによって、ありとあらゆる味を作り出すことができるといいます。

塩分のとりすぎはこの「黄金トリオ」からきています。
塩辛くて飲めないような塩水も、この「黄金トリオ」マジックで美味しいと感じてしまうのです。
濃厚なうまみに慣らされて、天然のだしでは物足りなさを感じ、どんどんハマっていってしまうのがこの「黄金トリオ」なのです。

ウィキペディアに、たんぱく加水分解物は「1970年代後半以降、日本の加工食品において広く使用されている」と書かれていました。
知らぬ間に使われはじめたたんぱく加水分解物によって、化学調味料だけでは出せなかった濃厚なうまみをつくりだし、私たちの食卓や味覚を占領し、一変させてしまいました。

この「黄金トリオ」による私たちの味覚への侵略を許してはいけません。
まずは買い物前には必ず裏のラベルを見て、自覚することからはじめましょう!!!

「とりすぎ3兄弟」(塩、砂糖、油)に関してはこちら

化学調味料無添加って???

最後にもうひとつ、氣をつけていただきたい表示があります。
「化学調味料無添加(不使用)」です。

「化学調味料無添加」という表示は、原材料表で『調味料(アミノ酸等)』と表示される物質が含まれていませんということを表しています。
しかし、「化学調味料無添加」という表示があったとしても、強いうま味を生み出すために用いられる「たんぱく加水分解物」や「酵母エキス」が含まれていることがほとんどです。
それは、たんぱく加水分解物や酵母エキスが「調味料」ではなく、「食品」に分類されているためです。

以下は酵母エキスに関してです。

その原料は、うま味を摂るためだけに培養されたトルラ酵母や、ビール酵母。これらの酵母から抽出したエキスにはグルタミン酸や核酸の強いうま味などが含まれます。(「素朴な疑問ー食品の裏側からー」安部司著より引用)

調味料(アミノ酸等)が含まれていないだけでなく、「たんぱく加水分解物」と、できれば「酵母エキス」も含まれていないものを選びたいと私は思っています。

何を避けるべきかを考える

私たちは、テレビで「〇〇が身体に良い」といわれると、翌日にはスーパーから〇〇がなくなるということを繰り返しています。
取り入れることばかりを考えているからです。

しかし、取り入れる前に何を避けるべきかを考えることが先だと、私はいつも自分に言い聞かせています。

購買意欲をそそらないことには経済は回っていかないため、なかなか避けること(買わないこと)に意識が向きませんが、「避ける」こと、「デトックスする」ことが先決だと思っています。

身体を良い方向へ改善しようとするときに身体の中がゴミだらけだと、いくら良いものを入れても効果は薄いです。
良いものを食べても食べてもゴミに邪魔されて吸収できず、私たちの求める健康にはつながっていかないのです。

避けるべきものを決めたら、まずは身体の中のごみ処理です。
それだけでも身体は大きく変わり始めると思っています。

何を避けるべきかを考える、まずはそこからです。

あわてずゆっくり暮らす

いろいろなことが便利になり、本当なら忙しさから解放されのんびり暮らすことができる・・・はずなのに、なぜかどんどん忙しくなっています。

昔は物も少なく、簡単に手に入れることもできず、すべてのことに時間がかかりました。
毎日の食事の支度、掃除、洗濯。。。
どこかへ行こうと思ったら歩いていかなければならず、人との連絡にはちょっと前まで手紙や電報しかありませんでした。

すべてのことに時間がかかるのに、いえ、時間がかかるがゆえにゆったりと時間が流れていたのかもしれませんね。

急かされて急かされて、私たちはどこへ行こうとしているのでしょうか?

ごはんをゆっくり食べる余裕もないのですから、ごはんをゆっくり準備する余裕などまったくないのかもしれません。
添加物まみれの加工食品に舌を毒され、栄養価の低い食べ物ゆえに食べても食べても身体は満足せず、偏った栄養のために肥満や生活習慣病に脅かされる。

それで私たちは幸せでしょうか?


今の時間のなさがどこから来ているのかをちょっと立ち止まって考えてみる必要があります。
なにが豊かでなにが幸せなのか。
振り返らずにいると、健康も幸せも笑顔も人らしい生活も遠のいていくばかりです。

思い立ったら吉日です。
まずはメリハリを付けて暮らすこと。
のんびり流れるときを楽しむこころの余裕を持つこと。
できなくてもいいや、完璧でなくてもいいや、と思える氣持ちを大切にしていきたいと思っています。

添加物にこだわるがゆえに、心の余裕がなくなってしまっては本末転倒です。
できるところから少しずつ、心の余裕を取り戻すために添加物を減らしていきましょう〜。

なにが大切でなにが必要ないのか。
すべては家族の笑顔のためです。
自分自身の笑顔のためです。

笑顔で生きて笑顔で死んでいくためになにが必要であるのか?を考える余裕からすべては始まると思っています。
添加物から見える世界が幸せへ、笑顔へと続いていることを願っています。

時間は昔も今も変わりなく平等に流れています。
どこでボタンを掛け間違ってしまったのでしょうか・・・。

今日からあなたのまわりに豊かな時間が流れ始めますようにと願っています。
今日から世界が違って見えますようにと私自身にも願っています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次
閉じる