健康への近道⑨脳腸相関〜丹田は腸かもしれない???

2021 2/13

皆さま、今日もお元氣ですか?
Yukoです。

脳腸相関という言葉をときどき聞くようになりました。
脳と腸には深い関係があり、密接に影響しあっているということを表しています。

ストレスから下痢や便秘になった経験をお持ちでしょうか?
ストレスを感じた脳から腸にその情報が伝達されると、腹痛や便秘や下痢が起こります。
その逆もありで、腸の受けたストレス(病原菌の侵入など)が脳に伝達され脳が嘔吐反応を起こさせたりすることもあります。
このように、脳と腸は密接に連携しながら私たちの健康を護ってくれています。

目次

脳腸相関に関わる3つのホルモン

「やる氣がでる快楽ホルモン」とも呼ばれるドーパミン、「怒りのホルモン」「ストレスホルモン」とも呼ばれるノルアドレナリン、そしてドーパミンやノルアドレナリンの調整的な役割を果たし心身の安定をもたらしてくれる「ストレスに負けない幸せホルモン」セロトニン、これら3つのホルモンは脳内で分泌されますが、その素となる物質は腸内細菌によって作られています。

またセロトニンに関しては、脳内よりも腸内で多量に分泌されています。
腸で分泌されたセロトニンがそのまま脳に入って働くことはありませんが、腸内のセロトニン濃度が脳に影響を与えていると言われています。

セロトニンは、楽天的な明るい氣分をつくりだしてくれるホルモンで、不足すると悲しみや失望感、不安感が強くなります。
「覚醒ホルモン」とも呼ばれ、睡眠中にはほとんど産生されません。朝起きて光の刺激を受けることで分泌が始まり、起きている間は一定のリズムで脳内に放出され続けます。

ドーパミンは、やる氣、集中力、生産性をアップさせてくれるホルモンです。達成感を感じているときや、ワクワクした氣分のときに多く分泌されます。
このホルモンが不足すると無気力になり、マウスの実験では、食べる意欲さえ失って餓死することがわかっています。

ノルアドレナリンは、意欲を高める一方、不安、緊張、恐怖といったマイナス要素とも深く関わっています。しかし、ノルアドレナリンが程よく分泌されていれば、こうしたネガティブな場面に遭遇したときに最適な判断を下すことができます。(「健康の正体」小林弘幸著より引用)

脳と腸と腸内細菌

脳の健康を考えるときに、腸内環境が重要視され始めています。

腸内細菌を消滅させたマウスの実験では、セロトニンの分泌が激減し、ストレスホルモンの放出が増えることがわかっているそうです。
それにとどまらず、腸内細菌によって保たれていた腸のバリア機能が弱まることにより、リーキーガットを引き起こし、漏れ出した腸内細菌由来の物質が脳に到達して悪影響を及ぼしていきます。

自閉スペクトラム症の子どもには、腸内細菌の種類の変化や胃腸障害がよく見られ、「プロピオン酸」や「LPS」と呼ばれる腸内細菌由来の物質が脳内で炎症を引き起こし、神経細胞に障害を与え発達を妨げているのではないかと言われています。
実際に、アルツハイマー病やパーキンソン病などでも、血中のLPS濃度が高くなっているそうです。

※プロピオン酸はミトコンドリアの機能を低下させ、ATP産生量を減少させる
※LPSは免疫を活性化する成分

脳・神経の病氣であると思われているパーキンソン病も、その原因が大腸にあるのではないかといわれています。

このように、腸(腸内細菌)と脳はホルモンやサイトカインを通じて双方向にやり取りを行い、ネットワークを築いていると考えられています。

実際に、ある種の腸内細菌が、セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどのホルモンを分泌させ、脳によい影響を与えることがわかっています。
逆に、ある種の腸内細菌は、脳機能の影響を受けていることもわかっています。まさに、腸脳相関の状態です。

精神疾患と腸内細菌の関係性についても、いろいろ考察されるようになりました。近年、うつ病だけでなくさまざまな精神疾患が増えている要因の一つに腸内細菌の変化があるのではないかと考えられているのです。

(自閉スペクトラム症が激増しているのは)何らかの環境要因が関わっていることは明らかです。
そして、その一つが腸内細菌だと言われ始めているのです。
おそらく、その指摘は当たっており、「腸内細菌」「腸」「脳」の三者でコミュニケーションをとっていること、そして、それが生活習慣病や精神疾患の発症に何らかの影響を与えていることは間違いありません。(「健康の正体」小林弘幸著より引用)

だから、今から、始めてほしい

腸内細菌叢を決めるのは食とライフスタイルです。

食とライフスタイルで腸内環境を整えよう!と今までなんども書いてきましたが、今日は腸や腸内細菌が脳にまで大きな影響を与えているという話でした。
ますます腸という臓器の重要性を感じていただけましたでしょうか?

腸は単なる消化器官ではありません。
免疫機能の要のひとつでもあり、ホルモンの分泌器官でもあり、考える腸!でもあるのです。

腸の声に耳を澄ますこと、はじめてみませんか?

長年患者さんを診ていると、病氣にもなり方というものがあるのではないかと感じます。食事にも氣をつけ、運動もして、定期検診も受けたーそれでも病氣になったときには、ショックはショックだけれど立ち直りも早い患者さんがいるものです。
そういう患者さんの姿を見ていると、私も人生の最期は、病氣になったとしても自分らしく迎えたいと思うようになりました。今は、最期のときを想像すると、それが明るく浮かんでくるのです。
そんな明るい最期を迎えるため、私は今できる健康への選択をするようになりました。

当たり前ですが、まずは病氣にならないようにすることが大切です。
そして、もし病氣になったとしても、いかに早く健康な状態に戻すかを大切にすればいいのです。
何もやらなければ、何も始まりません。
あなたが変われば、あなたの健康も変わります。


まずやってみてほしいのです。始めてみてほしいのです。続けてみてほしいのです。

読み終えた今、この本があなたのスイッチとなりますように。(「健康の正体」小林弘幸著より引用)

だから、今から、始めてほしい。
これがこの著者の渾身の願いです。

丹田は腸かもしれない???

ここからは少し余談と妄想です笑。
多分、このブログを読んでくださっている方は「丹田」の重要性は認識されていることと思います。

丹田って実は小腸のある場所あたりなのです。
だからといって、丹田が腸だ!ということではないのですが、深い関係はありそうですよね。


腸は脳に次ぐ神経細胞の集まっている器官であると同時に、免疫機能の70%が集まっている場所でもあります。
また、腸は自律神経(脳の視床下部からの指令)によって動いているのですが、独自の神経系も持っていて、脳からの指令なく動くことができるそうです。
ビックリですよね?!

すべてのモノが集まって出ていくところ「腸」、すべてのモノがすっぽり収まり落ち着くところ「丹田」。
この場所はすべての要であると言っても過言ではないと私は思っています。

腸の健康が丹田を強くし、腸の健康が全身の健康に大きな影響を与えています。
腸が若く元氣であれば、身体も同じように若く元氣でいられます。


以下、もう一つ余談です笑。

下腹部を動かす運動(西式健康法の背腹運動など)は、腸の動きを良くし、身体を内側からあたためてくれます。
丹田も刺激するわけですから、背腹運動だけでなく丹田を意識した呼吸法などにより、腸と丹田を活性化し最大限に働いてもらえるように手助けしていくことも大切だなと思っています。

※西式健康法の背腹運動や金魚運動など、とってもわかりやすいページがありました!
知らない方は見てみてください。
http://www.yuiclinic.com/information/950/

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