何を選びますか?⑥抗生物質&抗菌剤の及ぼす影響

2020 11/21

皆さま、今日もお元気ですか?
Yukoです。

あなたにとって、外出時にウエットティッシュや抗菌剤は必需品ですか?
あなたは風邪をひいたら抗生剤を飲みますか?
あなたは加工食品が好きですか?
抗菌シャンプー、抗菌石鹸、抗菌洗剤で菌をきれいに洗い流し、空気清浄機で空気中の菌も一掃し、きれいにお掃除しまくって、あなたの家は清潔ピカピカでしょうか?

抗菌・殺菌は何のため?

何が良い、何が悪いという価値観は人それぞれです。
でも毎日キレイに掃除すること、毎日お風呂に入って身体を石鹸で洗って清潔に保つこと、美味しそうな加工食品を食べること、それらが身体にとって負担になることだったとしたら、今日からあなたはどうされますか?

少しも衛生的には思えない昔からの生活習慣が、実は何千年にもわたって私たちを強くしてくれていたのだ。一方、冷蔵設備、冷暖房、毎日のシャワーといった現代の便利な機器の出現や、またばい菌に対する誤った戦いの中で威力を発揮してきた抗生物質やその他の手段の横行で、私たちは以前よりも傷つきやすくなっている。

現代の食料供給、環境毒素、過剰なストレス、過剰消毒そして医薬品のすべてが合わさって、その結果、体内に蓄積する有毒物質が増加し、私たちの体はそれらに圧倒されてしまい、真の脅威に対して無防備な状態になってしまったのである。
真の脅威とは、抗生物質の効かない細菌、致命的ウイルス、真正アレルゲン、および体内にもともと存在する遺伝的リスクなどだ。(「すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい」ジョシュ・アックス著より引用)

あなたは細菌やウイルスたちが怖いですか?

もちろん怖いものもいます。
でもほとんどのものが人にとってたいした害はなく、ともに共生している菌たちだとしたら?

なによりも怖いのは、あまりにも清潔にしているがために、私たちの身の回りの環境だけでなく、身体の中の微生物のバランスまでも崩れてしまって、免疫力が下がってしまうことだとしたら?


環境中でも私たちの体内でも、細菌たちは多様性を保ち、バランスをとって生きています。
その多様性とバランスを乱すものが抗菌、殺菌という行為です。

ある特定の怖い細菌やウイルスを避けるために、そこらじゅうを殺菌して回っている私たちは何をしているのだろう?とは思いませんか?


風邪やインフルエンザも発症してしまう人と大丈夫な人がいます。
その違いに目を向けず、やみくもにウイルスを怖がること、避けること、殺すことに注力することは間違っています。
ウイルスや細菌を怖がりすぎるがために、そこら中に殺菌剤をまき、身体全体を抗菌石鹸で洗い、食べものにも大量の抗菌剤を投入し、挙句の果てに動物との接触、そして人との接触も避けていきますか?


出発地点から変えてみることを考えたいと思います。

菌は戦えば戦うほど強くなります。
ならば仲良くなってしまうというのはいかがでしょうか?

本来あるべき植物、動物、微生物のつながり、すなわち「自然」から私たちはかけ離れすぎています。
ある意味快適な生活かもしれませんが、腸は「自然」を求めているのだということを忘れてはいけません。
「自然」と私たちの「腸」の健全な関係が壊れたがために起こっている様々な病氣。

何が自然で何が不自然なのか。
菌のいない生活は不自然です。

清潔すぎる志向が病氣を生み出していること、もう一度考え直す必要があるところまで来ています。
私たちの腸は何を求めているのでしょうか?

抗生物質を見直してみませんか?

抗生物質の過度な摂取は、腸内細菌の種類を取り返しのつかないくらい激減させてしまいます。
それによって、腸内細菌の多様性が失われ、私たちは新しい病に悩まされているのです。


今でも昔ながらの狩猟採集生活を送っている、アマゾン流域のヤノマミ族や、タンザニアのハッザ族の腸内細菌は、私たち文明社会に住む人間の倍以上の種類を有していることがわかっています。
そして、彼らには、アレルギーも自己免疫疾患も、糖尿病、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病も、うつ病もほとんど見られません。

便利な生活のために登場した薬剤や食品類が、別の角度から見ると大きな問題を生み出しているのは間違いなさそうです。(「健康の正体」小林弘幸著より引用)

抗生物質の乱用が抗生物質耐性菌を生み出すだけでなく、私たちの腸内細菌にも多大なる影響を与えることによって、私たちの病気に対する耐性を著しく低下させています。

経口摂取の抗生剤ならまだしも、点滴による抗生物質投与を続けると腸内細菌全滅もあり得るそうです。
そうなると破壊された腸内細菌叢をもとに戻すのに多大なる時間と労力がかかる上に、完全にもとに戻すことは難しいようです。
腸内細菌叢の乱れによって起こる体調不良。
それが長引けば長引くほど、何のために抗生剤を投与したのかと後悔しても後の祭りです。

抗生物質が本当に必要なのか、は必ず考えてから飲む必要があります。
腸の中は見えませんからあまり自覚することはできませんが、抗生物質を摂取した後は怪我をした状態と同じだと思っています。
抗生物質は腸の機能を著しく低下させます。
必要であるかどうかをしっかり考えてから摂取していただきたいと切に願います。

※家畜に投与されている抗生物質の残留問題もあります。知らずしらずのうちに食べものから抗生物質を微量ながら摂取し続けている可能性もあります。何を食べるかもしっかり考えないと、どこに何が含まれているかわからず、私たちの身体を蝕んでいきます。

細菌がいない?、細菌を探せ!

生活が激変し、私たちの身の回りから細菌がものすごいスピードでいなくなっています。
しかし意外なところで見つかっています。

ワイルコーネル大学医学部の遺伝子学者クリス・メイソン率いるDNA研究チームは、ニューヨーク市の地下鉄だけで、ほぼ六百種の異なる細菌の種を識別した。手すり、背もたれ、床、開閉ドアからサンプルを取って調べたものだ。地下鉄の表面にあるDNAのほぼ半数は、知られている有機物とは一致しなかった。ハリケーン・サンディの襲来で洪水に見舞われたある地下鉄の駅には、いまだに海洋環境に関連する細菌の特徴が残っていたのだ。
研究者は、このような細菌の多様性は、年間170億人という大変な数の乗客がもたらしたものだと指摘している。この研究結果によって、手の消毒液を使う代わりにもっと地下鉄に乗る時間を多くすることを勧める、と研究者たちは言っている。つまりこの豊かな細菌の汚れに触れろ、ということだ。メイソンはさらに若い親たちに、「あなた方の子どもをニューヨークの地下鉄の車内で転がしなさい」とアドバイスするつもり、と冗談さえいう。というのも、特に幼児期の雑菌との接触やある種の感染は、細菌、ウイルス、悪玉菌を将来にわたって打ち負かせるよう免疫システムも強化に役立つからだ。(「すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい」ジョシュ・アックス著より引用)

確かに身の回りには有用な細菌だけがいるのではありません。
しかしだからといって避けていて良いのか、というとそうではないと思っています。
多種多様な細菌との接触によって私たちは鍛えられ、身体は強くなっていきます。

多様性。それが答えだ。多様な細菌の存在が、体内システム全体のバランスをとってくれているのだ。

地球全体の健康は、私たちの手に、そして私たちの腸にかかっている!
(「すべての不調をなくしたければ除菌はやめなさい」ジョシュ・アックス著より引用)

次回は、身の回りにあふれる合成成分に関して考えてみたいと思っています。

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