「本当に怖いキラーストレス」②頑張らない、あきらめる、空気を読まないというストレス対処法

2020 12/31

皆さま、今日もお元気ですか?
Yukoです。

先日は、ストレスが病氣に繋がるその経緯を見てきました。
今日は、著者お勧めのストレス対策についてです。

ストレスを甘く見ないで!

ストレスが突然死を引き起こし、メタボリックシンドロームや生活習慣病にもつながっていきます。
中年期がストレスフルだった人は、認知症発症の確率が2倍になるといいます。

「これくらいのストレスは平気!」と思ってしまって大丈夫なのでしょうか?
ストレス対策は必須です。

前向きな氣持ちを持つと、なぜ、がんが消えることがあるのか、その機序は明らかになっていませんが、少なくとも「後ろ向きな患者さん」より、「前向きな患者さん」のほうが、体調が格段に良くなっていく、そこまでは無理でも、痛みを緩和できるといったケースはとても多いのです。まさに「病は氣から」と言ってもよいでしょう。
こうしたことを鑑みると、がんになっていない人でも、神経伝達物質を上手にコントロールすることにより、脳神経回路を調整し、心と体の不調を改善できると思います。(以下、引用部分はすべて「本当に怖いキラーストレス」茅野分著より引用させていただきました)

ストレス対策の著者のオススメは

・頑張らない
・あきらめる
・空気を読まない

です(笑)。

頑張らないことのススメ

頑張るには、「忍耐して、努力しとおす」という他に、「ゆずらず強く主張し通す」という意味があります。
ある意味、挑発的で頑なな意味が含まれているのです。
頑張るのではなく、努力しましょう!と言われるのはそのためです。

努力とは、目の前のできることをコツコツと積み重ねていくことです。
頑張るとは、無理してでもやり通そうとすることです。
ですから、頑張ることにによって精神的な負担が大きくなるのです。

そして、”頑張る”は脳内の麻薬を分泌させます。
緊張感を維持する神経伝達物質「ノルアドレナリン」が放出され、一種のトランス状態が生み出されるのです。

ノルアドレナリンは危機を察知し、物事にスピーディーに対応し、反応するための神経伝達物質です。たとえるなら、時限爆弾装置の回路をストップさせるため、極限の緊張の中で、説明書を読みながら回路を切っていく作業をしているようなもの。必死で脳を働かせ、集中し、全身が緊張している状態です。

しかし、ノルアドレナリンを使いすぎると、脳がノルアドレナリンの作用に麻痺し始めます。

本来は死の恐怖を感じるほどの危険に対応するために大量放出されるノルアドレナリンを次々に使ったことで、脳が麻痺してきます。それまではノルアドレナリン回路が猛スピードで信号を送り続けていたのに、突然回路の動きが緩慢になり、前頭前野に刺激が届きにくくなってしまいます。
前頭前野は高度な思考や、未来を予測して行動を起こす、高次機能を司る脳の部分でした。そこが十分に働かなくなることで、急速にパフォーマンスが落ち、気力も失ってしまうのです。

脳がフリーズ状態になってしまったら、それまでは使命を達成した時に受け取れていたドーパミン(快楽ホルモン)を受け取ることができなくなる一方、ストレスホルモンであるコルチゾールは放出され続けますから、どんどん悪循環にはまり続けてしまうのです。

無理なことを頑張っても、無理は無理なのです。
やればできる、の思い込みを捨て、無理なことは頑張らない、と決断する勇気も必要なのです。

あきらめることのススメ

人間は欲望の塊です(笑)。
人は、過去にあきらめてきたはずのこともあきらめきれずにいます。
それでは確かにストレスはたまる一方です。

過去にあきらめてきたはずのこと、例えば野球選手になっていればなぁとか、過去の選択が間違っていたとあきらめられないこと、例えば違う人と結婚していたらきっと幸せになっていたはずだとか、人はさまざまなあきらめきれないことを引きずっています。
しかし、それはあきらめるしかないのです。
現在の自分を受け入れるしかないのです。

過去をあきらめ、いい人になることをあきらめ、人を羨むことをあきらめ、ねばならないという呪縛をあきらめ、小さな目標をもって人生を楽しむべきだと著者は言います。

大きな目標はあきらめ、その代わり、大きな希望を持つのです。
希望とは夢のようなものですから、夢は叶わなくても納得できます。

それよりも必要なのは小さな目標で、小さな目標に向かって日々を楽しんでいれば、ストレスは発生せず、人を羨むことも起こらないのです。

目標は達成できなくても良いものだと、最初にあきらめておくことです。
達成することが目標ではなく、日々、何をするかの「道しるべ」と認識しましょう。
そうでないと、目標を達せられなかったときに、それまで努力した日々が「無駄」な時間としか感じられなくなってしまいます。
目標のために努力するのではなく、今日一日、明日一日を満足できるように生きれば、もし、目標が達せられなくても、目標に向かって楽しんだ人生になるからです。

あきらめられないということは、今の自分自身を否定していることにほかなりません。
自分自身のありのままの姿を認識し、受け入れ、慈しむことが大切だと思っています。
そうすることによって、きっといろんなことを素直にあきらめることができ、今の自分を輝かせることができるはずだと思っています。

どうやってあきらめていくのか、が腕の見せ所です。

ひとつずつ手放していくのが人生だともいえるのではないでしょうか?
若い頃にはわからなかったのですが、この歳になると、手放さなければならないものがたくさん増えてきます。
それをあきらめられずに引きずっていると、健康に老いていくことはできません。

あきらめることの大切さをひしひしと感じる今日このごろです・・・笑。


余談ですが、私は2日に1記事はブログを更新しようとコツコツと努力してきました(笑)。
しかし、あれやこれやで最近忙しく、努力が頑張りに変化してきているため、あきらめることも必要だとひしひし感じています。(2日に1度の更新に決めてからまだ2ヶ月くらいしか経っていないのに、もうあきらめるの?という、頑張り続けさせようとする自分自身の内なる声に振り回されてはいけません笑。でも努力はし続けます!)

あえて空氣を読まないことのススメ

「共感」とは「他人の意見や感情などに、その通りだと感じること。また、その気持ち」
「同調」とは「他のあるものに調子を合わせること。他と同じ意見、態度になること」です。

同調は、「空気を読む」と同意語だと私は考えています。
その場の雰囲気に合わせて、自分の意見を押し殺すことで、波風を立てずにやり過ごせれば「空気が読める」ということになるわけですから、同調して相手に合わせるのは、まさに空気を読んだ言動です。

自分が人に同調しないことに加え、相手に同調を求めることもあきらめたほうが楽になれるのです。共感はしても、同調はするな。そして、必要以上に共感するな、求めるなということを私は勧めています。

「そうですね」「悲しかったですね」「それはつらかったですね」
それらは共感の言葉です。
しかし、それ以上に突っ込んだ発言や、一緒になって怒り、悲しむ行為は同調にほかなりません。
同調すると自分も同じようなストレスを抱えることになってしまいます。
そのような疲労感を感じる必要はないのです。
共感すること、それで十分なのではないでしょうか。

困っている人、弱っている人と一緒にいる時は、できるだけ氣持ちを穏やかにして、その人の感情にまで入り込まないようにしてください。
感情は伝染します。つらい体験談を聞いていると、話し手と聞き手で、脳の同じような場所が活性化することがわかっています。同調しすぎてしまうと、つらい思いをしている当人と、同じストレスをあなたが受けてしまうのです。
もし、あなたが空氣を読みすぎてしまうタイプだとしたら、共感力を高めない対話術を身につける必要があります。

踏み込み過ぎは禁止です。
自分自身の脳と体を守るためにも、いい人になりすぎてはいけません。共感力も高めてはダメなのです。

本の中で、空気を読まない有名人として、野球のイチロー選手と相撲の貴乃花親方の名前があがっていました笑。
人からよく見られたい、という氣持ちを排除して自分のパフォーマンスを上げることに注力したからこそ、ストレスが自然と軽減され、自分自身の能力を最大限に発揮できたといいます。

会社で同調圧力に負けて、休日出勤や残業をしてしまっていませんか?
パフォーマンスが下がるため「休日出勤はしません」だとか、共感できない話に相槌を打ち、笑顔を作るのはストレスだから「ランチは一人で食べたい」とか、できるだけ声に出して宣言してみましょう。
それが無理なら、「もし、可能なら・・・」「別の味方をしてみると・・・」と枕詞をつけて、自分の考えを話してみてください、と著者は提案しています。

空氣を読まなくなれば、ストレスが軽減され、結局の所はパフォーマンスがあがったりもするのです。
確かに日本の社会はそれだけでは渡って行けず、空氣を読まずに過ごすのは少し勇氣がいるのかもしれません。
でも、機嫌よく毎日を暮らし、共感はしても同調圧力をものともしなければ(空氣を感じないことに決める)、変わった人だというレッテルを貼られるだけで済むだけでなく、ひょっとしたら「できる人」や「あんなふうになりたい」と羨望の的となることも多いのではないでしょうか?

たとえ、変わった人で済まされてしまったとしても、そういった立ち位置も悪くない、と私は思っています笑。

「いいね」の共感が「SNSうつ」の引き金になっている?!

脳内回路で考えてみると、最初は数人の「いいね」でも、脳内にドーパミンが放出されて良い氣分になります。少し時間が経つと「いいね」の数はどうなったかな、と不安になり、ノルアドレナリンが分泌され、不安を解消するため、再びSNSをチェックしてドーパミンで幸福感を得る。この繰り返しをしているうちに、脳が麻痺して、「いいね」が少しついたくらいでは満足できなくなります。そこで、フォロワー数を増やすために、さらにSNSに接する時間が増えていきます。
こうした依存の流れは、タバコやアルコール、ギャンブルの依存と何ら変わりません。
スマホやパソコンが近くになければ不安で仕方なくなり、睡眠や食事の時間にも影響が出て、最終的には睡眠や食欲に異常を来し、うつになるのです。

ある意味仮想現実であるSNSに依存し、あたかも自分自身がスターになったかのような、あるいは無視されているような感覚に陥ってしまうことは危険です。
SNSでいいねがたくさんついている人を羨むことも、SNSにアップされている写真の現実を羨むことも無意味です。
写真の現実がどのような現実なのかなんて、本当のところは他人にはわからないのです。

依存は病氣への発端となります。
SNSうつは子どもたちだけの問題ではなく、大人にも年配の方にも広がってきているそうですから、氣をつけたいです。
携帯が氣になりだしたら要注意です。
ストレスを感じているのに自分では分かっていないことが多いことと同様に、SNSへの依存は自分自身では氣づいていないことが多いのではないでしょうか?

携帯は意識的に遠ざけるくらいの付き合い方がちょうど良いのかもしれません。

最後に、先日の最初の問いに戻りたいと思います。
本当の意味での「勝ち組」とは何なのでしょうか?

それは、心穏やかに笑顔で長生き、死ぬまで健康で大往生すること、だと私は思っています!!
そうだとすれば、会社で空氣を読んで氣を使い、あきらめずに頑張り続けることへの意味は見いだせないと思います。
頑張らずに、あきらめ、空氣を読まない毎日という選択もありなのではないでしょうか?

ちょっとしたことに一喜一憂せず、今日もストレスとは無縁な、楽しく健やかな一日をお過ごしくださいませ。

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